フランチャイズニュース

ロアーク・キャピタルがデーブズ・ホットチキンを10億ドルで買収

June 26, 2025

ロサンゼルスの一角にある駐車場で創業してからわずか8年、Dave’s Hot Chicken(デーブズ・ホットチキン)がプライベートエクイティ大手ロアーク・キャピタルに約10憶ドルで買収されました。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ロアークは2021年頃から同ブランドに注目しており、デーブズ幹部はプライベートエクイティのストーカーがいると冗談を言っていたと報じています。現在、同社は世界で400店舗以上を展開し、米国、中東、カナダで1,000以上のフランチャイズ権を販売済みです。今年だけで155店舗以上の新規出店を計画しており積極的な成長軌道に乗ろうとしています。

LAローカルから世界へ

デーブズの成長は目覚ましいものがあります。長年の友人同士であったシェフのデーブ・コプシャン、アーマン・オガネシアン、トミー・ルベニアンの3氏は、当時ポータブルフライヤーと折りたたみテーブルで「デーブズ・ホットチキン」をオープンしました。それが瞬く間に人気となり、創業者3人に加え、ルベニアン氏の弟ゲイリー氏も加わり、まもなくイーストハリウッドに実店舗をオープンしました。 

‍既存のフランチャイジーも納得の今回の買収

事業を洗練させた後、創業者たちは2019年、ウェッツェルズ・プレッツェルズの共同創業者で元CEOのビル・フェルプス氏の支援を得てフランチャイズ展開を開始。2020年に7店舗を展開し、現在315店舗を展開する米国では、今後空港や大学のキャンパスなど、従来とは異なる場所での出店を拡大する計画です。

デーブズの70以上ある現役のフランチャイズ加盟店はロアークによる買収を懸念していました。しかし、これまでのリーダー陣が残留することを知った彼らは安心したと言います。今後もリーダー陣が料理の質とメニューの革新に加え、店内体験、運営、ブランディング、マーケティングを監督していくことになります。

ロアーク・キャピタルファミリーに仲間入りするも独自の方向性を維持

グローバル展開を加速させるため、デーブズは資金を必要としていました。ロアーク・キャピタルは、400億ドル以上の株式を運用しレストラン分野では、アービーズ、バッファロー・ワイルドウィングス、ダンキンドーナツ、ジミー・ジョンズ、ソニックを所有するインスパイア・ブランズ、サブウェイ、アンティ・アンズ、カーベル、シナボン、ジャンバ・ジュースを所有するゴートゥー・フーズ、そしてCKEレストランツ(カールス・ジュニアとハーディーズ)など充実したポートフォリオで知られています。2023年に サブウェイを100億ドルで買収したことは大きな話題となりました。また、チーズケーキ・ファクトリーにも出資しています。

また、レストラン以外の企業も所有しており、自動車修理・メンテナンス会社のドリブン・ブランズや、スクール・オブ・ロックやi9スポーツを含むユース・エンリッチメント・ブランズなども所有しています。また、オレンジセオリー・フィットネスとエニタイムフィットネスのフランチャイズにも投資しています。

デーブズは上記のレストラングループに統合されることは無く、また、デーブズ側もそれを望んでおらず、彼らは独自のポートフォリオとして展開されていくとのことです。ロアークはデーブズ・ホットチキンを買収しフランチャイズ化の可能性と高い成長性のあるコンセプトに投資することで、ファストカジュアルおよびQSR市場における主要プレーヤーとしての地位をさらに強固なものにていく方針です。

 

情報元
Dave’s Hot Chicken Sold to Roark Capital in $1 Billion Deal to Fuel Global Expansion(851 Franchise)

Roark Capital Acquires Majority Stake in Dave’s Hot Chicken(Franchise Wire)

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