フランチャイズニュース

アメリカ不動産フランチャイズはなぜ成長する?中古住宅が「資産」となる市場構造(前編)

April 13, 2026

日米で住宅に対する考え方は大きく異なります。日本では新築志向が根強く、中古住宅は時間とともに価値が下がる傾向です。一方、アメリカでは中古住宅であっても価格が維持または上昇するケースが多く、「住宅=資産」として扱われる傾向があります。また、アメリカで不動産事業がフランチャイズとして当たり前に成り立っていることも、日本の不動産業界との違いです。

その背景を紐解くと、「流通構造の違い」があります。

日本

日本では、街の不動産会社や、リクルートが運営するSUUMOのようなポータルサイトが物件検索の入り口となっています。つまり、不動産を探す人は、物件情報を主軸に住まいを見つけ、不動産会社に仲介してもらう形になります。取引の主役は「物件」であり、同一物件でも仲介会社によって提示される物件や初期費用に差が出る可能性があるため、複数の不動産会社を比較することに意味が出てきます。

アメリカ

アメリカでも、賃貸物件の探し方は日本と大差ありません。ポータルサイトを通じた物件中心の検索が主流です。しかし、売買においてはエージェント(仲介人)との関係性が重視され、主役が「人」になる点が大きな違いです。物件情報や条件がエージェント間で広く共有されているため、複数のポータルサイトを比較しても大きな差は生じにくく、差別化の軸となるのは「誰が担当するのか」になります。顧客は信頼できるエージェントを選び、住宅購入後も関係が継続していきます。

アメリカの不動産フランチャイズ

こうした構造の上に成り立っているのが、Franchise Times 400に上位にランクインしている、RE/MAX(リマックス)やKeller Williams(ケラー・ウィリアムズ)などの不動産フランチャイズです。これらの不動産フランチャイズは、加盟店にブランド力やサポート、トレーニングなどのシステムを提供することでネットワークを拡大してきました。彼らにとって、主体は「物件」ではなく「人」であり、優秀なエージェントを増やすことが事業の要です。エージェントは個人事業主として、ブローカーが運営する不動産会社に所属し、そのブローカーが不動産フランチャイズに加盟する構造です。

日本の不動産業

日本で不動産業を営むには、取引は事業所単位で宅地建物取引業免許が必要です。また、重要事項説明など一部業務には個人資格(宅地建物取引士)が必要とされますが、営業の主体はあくまで事業所にあります。そのため、仲介人個人が独立して動く余地は相対的に小さく、不動産会社単位で市場が動く構造となっています。

不動産エージェントとブローカー

アメリカでは、エージェントが単独で営業することはできないものの、有資格者のみが営業行為を認められています。また、州ごとにライセンス制度が異なります。さらに、エージェントは必ずブローカーの管理下で活動する必要があり、一定の実務経験や試験を経て初めてブローカー資格を取得できる仕組みです。こうした「個人+責任者」の制度が、不動産フランチャイズのビジネスモデルを支えています。

日本にも不動産フランチャイズはあります。しかし、アメリカとの違いは、事業体単位で加盟する構造になっており、個々のエージェントが加盟する構造ではない点です。

「人」が動かす不動産市場

上記のように、アメリカの住宅売買市場では、エージェントが市場において重要な役割を担っていることが分かります。エージェントが顧客に対し「今が売り時」、「より良い物件への住み替え」といった提案を行い、売買が循環するのです。

‍後編に続く

後編では、アメリカで中古住宅が「資産」になる構造を整理します。

参考資料

Franchise Times Top 400®

https://www.franchisetimes.com/top-400-2025/

Real Estate Agent vs. Broker vs. Salesperson: What’s the Difference?

https://c21realtyschool.com/real-estate-broker-vs-salesperson/

開業マニュアル

https://tokyo.zennichi.or.jp/kaigyo/manual/

NAR 2025 Profile of Home Buyers, Sellers Reveals Market Extremes

https://www.nar.realtor/magazine/real-estate-news/nar-2025-profile-of-home-buyers-sellers-reveals-market-extremes

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