

1939年にポールとベティ・ピンク夫妻が屋台から創業した「Pink’s Hot Dogs(ピンクスホットドッグス)」は、観光ガイドや旅行サイトでも度々紹介されロサンゼルスのアイコンとも言えるホットドッグ店です。現在は、ピンク夫妻の息子のリチャード氏、その妻グロリア氏、妹ビバリー氏が経営を引き継ぎ、家族経営を続けています。
セレブにも人気の「ピンクスホットドッグス」のハリウッド本店には、セレブたちの写真やサインが飾られ、通りに面したオープンキッチンは活気にあふれています。種類豊富でユニークなホットドッグは、訪れる度にどれにしようか迷ってしまうほどです。
その「ピンクスホットドッグス」を日本で展開するのが、大阪府吹田市に本社を置くサンパーク(代表取締役:髙木健)です。同社はPink’sHot Dogs, Inc.と日本マスターフランチャイズ契約を締結しました。
2026年内を目途に、日本国内1号店となる旗艦店を東京都内に開業し、2030年末までに直営店とフランチャイズ店の両輪で首都圏を中心に20店舗体制を目指します。
「ピンクスホットドッグス」は、セレブの名前を冠したユニークなメニューでも知られています。日本では、てりやき味などローカライズ商品も開発し、約15種類のホットドッグを提供する予定です。
日本で20店舗の展開を目指しているピンクスですが、アメリカ本国における店舗展開は限定的です。ハリウッド本店の他、映画館、テーマパーク関連施設、動物園、ウォーターパーク内の5店舗を展開し、南カリフォルニア各地のカウンティフェア5カ所にも期間限定で出店しています。
その背景には「ピンクスをありふれたものにしたくない」というピンク家のブランド戦略と、出店先や運営事業者を厳選し、品質を保持する経営方針があります。更に、テーマパークやカウンティフェアなど、集客力と非日常性を備えた場所を重視してきたことも同ブランドの特徴です。
一方で、ピンクスは海外展開にも意欲的で、現在はフィリピンで3カ所、韓国で2カ所を展開しています。進出済みの各国で今後何店舗を展開するのかは明らかにされていませんが、日本では2030年末までに、直営店とフランチャイズ店を合わせて20店舗体制を目指しており、他国と比べ大きな開発目標としています。(20店舗を大規模と呼ぶには違和感があるので)
ただし、ピンクスは加盟希望者を広く受け入れているわけではありません。リチャード・ピンク氏は最近のインタビューで、ブランドの品質を守るには、すでに10店舗運営し、250人規模の従業員を擁するほどの経験が必要だとの考えを示しています。こうした実績のある事業者に運営を任せることで、世界各地でピンクスの品質を一貫させることを重視しています。
その点でサンパークは、びっくりドンキーや洋麺屋ピエトロなどのフランチャイジーとして多店舗運営を行う一方、複数の自社ブランドをFC展開するフランチャイザーでもあります。現在は自社8ブランド、FC11ブランドの合計19ブランド、国内外125店舗を展開しています。また、自社ブランドのTakagiCoffee、MajiCurryやKazzan Ramen &Barをアメリカに出店するなど、海外での店舗運営経験も有しています。サンパークの経営規模は、リチャード氏が例示したパートナーの水準を大きく上回っています。
ピンクスの海外戦略は、出店先と運営事業者を慎重に選びながら、品質を維持し、グローバル展開を進めるものだと言えます。
あの有名な「ピンクスホットドッグス」が日本に進出すること自体が大変興味深いことですが、同時に、全米規模の大手チェーンではなく、創業家による家族経営を続けながら、ハリウッドの土地や文化と強く結びついてきたローカルアイコンが、日本でどのようなプレゼンスを構築していくのかにも注目したいです。
また、本来は手軽でシンプルなストリートフードのイメージがあるホットドッグが、グルメホットドッグとしてどのように日本に浸透していくのか、ハンバーガーのようにグルメセグメントが形成され、競争が活発化していくのかどうかも注目されます。
情報元:
LAで86年以上の歴史を誇る伝説のホットドッグブランド日本初上陸! 「ピンクスホットドッグス(Pink’s Hot Dogs)」(PR times)
米の人気ホットドッグ店が日本上陸 都内に26年出店、全国展開も(nikkei.com)
Relishing in 73 years of hot dog success(Beverly Press.com)
How Hollywood's Most Glamorous Meal Became a Hot Dog(Foodbeast)
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