フランチャイズニュース

LAURA MICHAELS

コロナ後の力強いオープン、客を呼び戻す再オープンにするためのプラン

Franchisees Turn Focus to Reopening Plans

April 17, 2020

写真の「グランドオープン」のサインとは裏腹に今アメリカのフランチャイズは苦境にある。「スタジオはすべて閉鎖中です。解雇した従業員数は 1,400人になります。ですから、同じ決断をされた加盟店オーナーの痛みは十分に理解できます。」と語るのはDavid Humphre、ECP-PF Holding GroupのCEOである。プラネットフィットネス 103ジムの親会社だ。

アンティアンとシナボン 90+店舗を運営していたメガフランチャイジーのマシュー・パティンキンはすべてクローズし、 800人を解雇した。

こうした状況にも関わらず、彼らは早くもコロナ後の再開に備える準備活動に怠りない。コロナ後の力強いオープン、客を呼び戻す再オープンにするためのプランを練っているのだ。その内容は IFA(International Franchise Association)の肝いりによるウエビナーで話されたものだ。その一端を読者にご紹介しよう。

第一に、オンラインのコミュニケーションまで切られた訳ではないので、これを最大限に活用し、顧客と常日ごろからコミュニケーションをとることが重要だ。広告費予算は誰にも残っていないだろうが、ソーシャルメディア等でテークアウト、グッズ類のアピールはできるはず、と言っている。

第二に、再開する時、全スタッフを新たに雇うのは大変だ。レイオフした元スタッフにできるだけ多く戻ってもらうことがベストだ。それには、常日頃、彼らと普段以上に連絡をとり、再開時の即戦力になってもらう。

第三に再開が可能になった時、コロナ以前とは全く違うビジネス環境と顧客心理になっていることを予測すべきだとしている。まず、サービス時に客の安全を守ることと同時に従業員の安全を守る配慮をすることだ。その心配りを客の視覚でわかる形(例えば、客とカウンターの間に防御シールドを置くとか、トイレの衛生管理、あるいは店頭にHand Sanitaizerを設置するなどいろいろあるはずだ。安全を守るステップも丁寧に用意し、スタッフにも客にも理解してもらい安心感を持ってもらう。

財務管理を非常に細かくモニターする。想像できないほどビジネスはスローな状態から始まるので、再開したはいいが赤字に落ち込んだりトントンすれすれでは継続が難しい。そこは非常に厳しく食材管理と労務管理を行い、無駄をなくすことが以前にも増して重要になってくる。

そして、少し時間と費用がかかっても、安全対策を中心とするスタッフトレーニングを徹底して行う。また、再開後は当分、顧客の財布の紐はきついことを念頭に、何かと客単価を増やすような工夫をする。

「再開ではなく、店が新たにオープンしました、という印象を与えたいのです。事実、今回ほど大きな意味のあるグランドオープンはかつてなかったことなのですから。」とパティンキンは雄弁に締めくくった。

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