

クリスティーナ・ヴィタグリアーノとパトリック・ヴィタグリアーノ夫妻が創業したMonster Mini Golf(モンスター・ミニゴルフ)は、暗闇で光るミニゴルフ、アーケード、ボウリングなどを併設したインドアエンタテインメント施設です。現在、北米で30拠点以上を展開中です。
創業22年のこのブランドが転換期を迎えたのは、創業夫妻が引退を決めた際、大企業への売却を拒否し、既存の加盟店オーナー4名に経営権を譲渡したときです。この4名のうちのひとりで現CEO兼パートナーのクリストファー・キング氏は、このファミリー向けアミューズメント施設が長年の停滞にも関わらず、新たな成長を確信しています。
キング氏は2015年に同ブランドのCEOに就任しましたが、2023年には妻のクリスティン・キング氏と共にフランチャイジーとなり、ノースカロライナ州シャーロット都市圏で3店舗を運営しています。「私たち本部責任者が加盟店と同じ立場で、同じ失敗や成功を経験し、加盟店と同じ毎日を歩んできた結果、本部側と加盟店が歩調を合わせて成長する企業文化を構築できました」。とブランドオーナが加盟店を運営する利点をキング氏は話します。その結果、モンスター・ミニゴルフは、2025年に39店舗となりました。
キング氏は、ファミリー向けエンタメ施設の競争率の高さを認識している一方で、モンスター・ミニゴルフの店舗面積は約281坪~約337坪と比較的小規模です。このような小スペースでのエンタメ施設開発は見過ごされてきた市場の穴を埋めるチャンスであり、店舗選定において有利であると分析しています。
「こうした小規模な市場に大手企業は参入して来ませんので、我々を唯一の存在として位置づけることが出来ます。引き続き大都市圏外で人口が密集する郊外の立地を探していますが、これまで考えられなかった地域にチャンスがあることが分かってきました」。
モンスター・ミニゴルフの2024年のユニット当たりの平均売上げは100万ドル強だったとキング氏は話します。また、同社のフランチャイズ開示書類によると、開店費用は88万5235ドル~150万ドルです。モンスター・ミニゴルフは年内に10カ所のオープンを見込んでおり、将来的には100カ所を目指しています。
全天候型のファミリー向け施設はモールやパーキングエリア、更には宿泊施設などに併設することで、本来の目的地に付加価値を加え経済効果を上げる施策として日本でも成功の可能性を秘めています。特に今後、国内の宿泊需要が確実に増加していく中で、ホテル事業者には客室稼働率の向上だけでなく、滞在中にどのような体験価値を提供し、館内でいかに収益を循環させるかという視点がより強く求められていることは、星野リゾートの「リゾナーレ」ブランドなどの動向が示唆しています。
モンスター・ミニゴルフのように、比較的小規模な面積で運営でき、年齢や言語を問わず楽しめる体験型施設は、ホテルや商業施設にとって“主役ではないが価値を底上げする存在”になり得るのではないでしょうか。
フランチャイズオーナー自身が現場に立ち、現実的なサイズ感と収益性を重視して成長を図る同社の戦略は、日本市場においても、過度な規模拡大や大手資本に依存しない形で体験型施設を導入する際の、一つの現実的な選択肢として考えられます。
情報元
With Franchisees at the Helm, Monster Mini Golf Tees Up Growth Push (Franchise Times)
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