

ハムやチーズの盛り合わせ「シャルキュトリー」を販売するGraze Craze(グレイズ・クレイズ)は現在132店舗を展開しており、今年末までに150店舗を超える計画です。同社は2021年にフランチャイズ展開を開始し、わずか数年で100店舗を超える規模に成長しました。
SNSでは、Z世代によるシャルキュトリー関連の投稿が増加しています。このシャルキュトリーブームに乗り、シャルキュトリー業界を牽引するグレイズ・クレイズや、新興ブランドのXoxo Charcuterie(Xoxoシャルキュトリー)は、SNSを活用し、オーガニックにファンベースを広げています。
グレイズ・クレイズのコーリー・ヒバード社長は「ミレニアル世代とZ世代の間で、(ホームパーティーの)ホストを担うことへの意欲や関心が再び高まっています」と、シャルキュトリーブームを分析します。「若い消費者は、よりカジュアルで体験型の楽しみを求めているのです」。
Z世代の間では、食事を小分けに楽しむ「スナッキング」が広がっています。このトレンドに応じてレストランは料理の少量化、ファストフードでは携帯性を重視した商品開発にシフトしていることを、フランチャイズタイムズジャパンでも度々紹介してきました。また、カラフルで自由なシャルキュトリーは、少量ずつを多種類食べられ、シェアもでき、SNSにも投稿しやすいため、注目を集めています。
ヒバード社長はまた、シャルキュトリーはコスパを求める消費者にもマッチしていると分析します。グレイズ・クレイズの商品ラインナップは、約20人前の大型シャルキュトリーボード(175ドル前後)が継続して売上好調ですが、最近では2~4人前の「ピクニックボックス」のような小型商品への関心も高まっています。カップルがデート用に使いたくなるような、コスパがよく、かつ見栄えも良い、充実した内容のピクニックボックスの需要に目をつけ、再構築したのが少人数向け「ピクニックボックス」で、売上は前年比の4倍であることを指摘しています。
また、一人で食事を楽しみたい消費者ニーズにも応え、持ち運びに便利な量やパッケージなど、モバイル向けの商品展開も積極的に進めています。
グレイズ・クレイズのフランチャイジーで業績トップ店舗を率いるのは、まさにZ世代のアマン・バンジ氏です。FC契約当時は高校を卒業したての18歳で、2024年3月にバージニア州アーリントンで加盟店をオープンしました。本格的なレストランに比べて初期投資を抑えられるため、彼のような若い経営者にとって加盟は現実的と言えます。
バンジ氏はこの2年間、強力なオンラインプレゼンスの確立を通して、高い業績を上げてきました。「少し上質で、見た目も美しく、ちょっとつまむだけでいい。シャルキュトリーなら家でも職場でもない場所で、『第三の居場所』を生み出せると思います」とコメントしています。
バンジ氏は2027年初めにワシントンD.C.に2号店をオープンする予定です。
新興ブランドのXoxoシャルキュトリーは創業者兼CEOのマーシャ・ウェルカー氏が、2020年にアリゾナ州スコッツデールでスタートしました。2024年にフランチャイズを開始し、現在はアリゾナ州に3店舗を展開しています。同社のInstagramアカウントはオーガニックで3万2,000人以上のフォロワーを獲得しています。「一人のお客様に感銘を与えれば、その方が10人の友人に伝えてくれます」。そのため同社ではSNSでの発信以上に、商品の質と顧客体験を重視していると述べています。
手軽さと見栄えのよさ、ちょっとした贅沢感から、アメリカの若者の間でシャルキュトリーが流行っています。しかし、チーズやハム類の価格が比較的高い日本では、アメリカと同じ商品構成でこれほどのブームを生み出すのは難しそうです。一方で、公園や行楽地に弁当やおつまみを持って出かける文化が根強い日本でも、メニュー内容の工夫次第で「映えるおつまみセット」が支持される土壌があるのではないでしょうか。
スーパーやデパ地下の総菜が充実している日本では、それらとの差別化も必要になりそうですが、例えば、好きなメニューを自由に組み合わせ、美しく盛り付けた「プチ贅沢」なおつまみを、クリスマスやおせちのシーズンだけでなく、年間を通して展開すれば、新たな需要を生み出せるビジネスかもしれません。
===
米国進出、日米FCビジネスにご興味がある方は、
I. Fujita International, Inc( ichiro@ifujita.com )までお問合せ下さい。