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Z世代が外食で楽しみたいのは食事よりデザート 特にクッキーとアイスクリームが好調

June 30, 2025

若い世代が外食に求めるものが食事からデザートや軽食に切り替わっています。その影響で、近年デザートは外食産業にとって大きな新興カテゴリーとなっています。

クッキーブランドの筆頭Crumbl

中でもクッキーは長年にわたりデザートブームの牽引役であり、その筆頭にCrumbl(クランブル)があります。クランブルの巨大クッキーや週替わりメニュー、カラフルなトッピングとフロスティングは他のクッキーブランドたちからも注目され模倣され続けています。テクノミックのトップ500データによると、昨年クランブルがトップ100レストランに初めてランク入りした際、同時に2023年に最も急成長しているブランドトップ10にも選ばれたほどの躍進ぶりでした。

しかし、2023年10月にクランブルが発表した解雇のニュース、2022年から2023年にかけての1 店舗当たりの平均売上げ数の減少、メディアによるネガティブ報道などの影響により、2023年には平均売上げ数が41%と爆増したのに対し、2024年は9%しか伸びませんでした。昨年、同社はローテーションメニューの導入やパイの販売、更には小売り業にも事業を拡大し、益々デザート分野での守備範囲を広げています。

クッキーvsアイスクリーム

今年のテクノミックトップ500データによると、クランブルは売上高と販売数の両方でVan Leeuwen(ヴァン・レーウェン)アイスクリームに追い抜かれています。ヴァン・レーウェンは今年初めてトップ500にランクインしたものの、既にデザートチェーン業界では急拡大中の成長株で、売上高成長率では外食チェーン業界のスーパースターであるウィングストップ(チキンウィング)、カヴァ(サラダ)、レイジング・ケインズ(チキンフィンガー)を上回っています。

ヴァン・レーウェンは、20年ほど前にブルックリンでアイスクリームトラックとして創業し、以来、ユニークなフレーバーとシンプルな材料で、ビーガンフレンドリー(ただしビーガン専用ではない)なアイスクリームショップとして74店舗を展開しています。昨年は店舗数が37%増、売上高が約39%増加しました。また、ホールフーズやウォルマートなどでパステルカラーの容器が印象的なパイントアイスを販売するなど、小売業界にも進出しています。

Van Leeuwenに続くアイスクリームブランド

テクノミック500社を見ると、ヴァン・レーウェン以外にもアイスクリームブランドが躍進していることが分かります。創業80年のHandel'sHomemade Ice Cream(ハンデルス・ホームメード・アイスクリーム)は今年、売上と販売数の増加で クランブル を上回り、Andy'sFrozen Custard (アンディーズ・フローズン・カスタード)は昨年、販売数の増加で クランブル を上回りました。ハンデルス・ホームメード・アイスクリームの経営陣は古参のアイスクリームブランドであってもまだまだ成長の余地があると考えています。

‍好調なデザート業界

しかし、クッキーがアイスクリームを追い抜いたと結論付けるのは時期尚早です。クランブルの成長ペースは今年鈍化したかもしれませんが、売上高対販売数の比率ははるかに健全で、売上高成長率は販売数成長率のほぼ2倍となっています。クッキーであれアイスクリームであれ、デザートは総じて好調です。

 

情報元
Cookies and ice cream fight for share as the great dessert boom plays out(NRN)

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