フランチャイズタイムズでは、短期間での成功例が多い他のランキングへの対策として、急成長を遂げ、かつ持続力も備えたフランチャイズを特定するための独自の計算式を開発し毎年「フランチャイズタイムズ ファスト&シリアス」ランキングとして上位40ブランドを発表しています。そのうち、フランチャイズタイムズ・ジャパンが日本の読者にご紹介したい8ブランドを取り上げ、米国フランチャイズトレンドをお伝えします。
この計算式は、過去3 年間の売上成長率、ユニット成長率、ユニット数成長率を含む独自の10 ポイントで算出しており、毎年10月に発表しているフランチャイズタイムズ Top 400のデータベースを基に、過去3年間にわたり情報提供した企業のうち、システム全体の売上げが4,000万ドルを超える企業が分析対象です。
第2位:StretchLab(ストレッチラボ)
ストレッチラボは、XponentialFitness(エクスポネンシャル・フィットネス)傘下のインストラクターによるストレッチの施術を行う施設です。顧客がより深いストレッチを行えるように支援し、痛みを和らげ、体の柔軟性と可動域を広げる施術を提供する同ブランドは、2021年から2023年の間に316 ユニットを増やし、209.3%のユニット増加となりました。また、システム全体の売上高が5,000万ドルから2億ドルに300%増加したことで、前年のランキングから2ランクアップしました。
エクスポネンシャルのブランドには、同ランキング5位に入っているクラブ・ピラティス、サイクルバー、ピュア・バーなどがあります。
ストレッチラボは、2022年12月に日本パートナー企業とのマスターフランチャイズ契約締結により日本上陸を果たし、2023年10月に日本1号店がオープン。現在は、杉並区永福町に1店舗、2025年には神楽坂店がオープン予定です。
第7位:PlayaBowls(プラヤ・ボウルズ)
このアサイーボウルブランドは、ビーチサイドのサーファー気分を演出し顧客が非日常的な空間で健康的な食事を楽しめるコンセプト作りを重視しているとCEOのダン・ハーモン氏は語っています。同社のアサイーパルプ(ピューレ)は他社よりも40%も多く、また他のフルーツと混ぜないので、他社製品よりも糖分が低いのが特徴です。
プラヤ・ボウルズは同ランキング初登場で、2021年の 1 億 900 万ドルから2023 年の 2 億 2500 万ドルと、3 年間の売上成長率が106.9% となっています。この期間中の店舗数は243 か所に達し、88.4%増加しました。
「フランチャイジーが成功するために必要なリソースを確保できるよう、社内サポートチームを積極的に強化しています」とハーモン氏は述べており、更に「新規フランチャイジーの審査プロセスを強化し、ブランドの高い基準を維持しています」と述べています。また、新しいPOSシステムに移行し、収益性を高めるためのバックオフィスソフトウェア導入を検討しています。
プラヤ・ボウルズは、2021年7月から同ブランドを所有していたプライベート・エクイティ会社TamarixEquity Partners(タマリックス・エクイティ・パートナーズ)とPacificGeneral(パシフィック・ゼネラル)から、SycamorePartners(シカモア・パートナーズ)に昨年買収されました。
第8位:Crumbl(クランブル)
当初クッキーのみを主力としていたクランブルが2018年フランチャイズシーンに登場したとき、入れ替わる数十種類ものフレーバーの特大クッキーが消費者の心をつかみました。一方で、店舗が基本的にキッチンと注文チャネルがデジタル化されたキオスクのみのシンプルでハイテクなコンセプトであるため、フランチャイジーにとって迅速に店舗展開できる要因となりました。
米国でクランブルは商標と企業秘密をめぐって競合他社を訴えており、「偽のポップアップやクランブルの再販業者が溢れるこの時代に、我々は、真のクランブル体験を提供する方法を検討しています」と、共同創設者兼チーフ・ブランド責任者のソーヤー・ヘムズリー氏は述べています。
同ランキング初登場のクランブルは過去3年間のシステム全体の売上成長率は117%で、2021年の3億5000万ドルから2023年には7億6000万ドルに増加しました。また、店舗数は199%増の978か所に達し、その後さらに1,050か所以上に増加しました。
クランブルは昨年、ブラウニー、パイ、ケーキ、その他のお菓子を含む製品ラインナップを拡大したため、ブランド名から「クッキー」を削除しました。この変更により、クランブルはより幅広い顧客層に開かれ、ブランドの可能性も広がりました。
*この記事の全文オリジナルは、Franchise Times(英語版)
Franchise Times Fast & Serious 2025 をご覧ください。
*この記事に関するお問い合わせは info@franchisetimes.com へお問い合わせください。(英語のみ)