

英国発のFarmer J(ファーマーJ)がニューヨークに進出しました。ロンドンを中心に18店舗を展開し、オフィス街のランチ需要を取り込み拡大してきた同ブランドが、アメリカ市場へ本格参入を開始。1号店は日系金融機関や商社も拠点を構えるマンハッタン、ミッドタウンのロックフェラーセンターエリアにオープンしました。
忙しい人向けのヘルシーフード
これまでのヘルシーフードトレンドは“ボウル”が主流でしたが、ファーマーJは料理をトレー(仕切りのあるワンプレート)で提供します。看板メニューは“フィールドトレー”で、ベース(ライス、グレイン、葉物野菜)、暖かいメイン(ビーフ、チキン、サーモン、豆腐)、季節のサイドディッシュ2品を組み合わせるスタイルで、提供時間の短縮とカスタマイズ性を両立しています。
2014年創業のファーマーJは元金融マンのジョナサン・レカティ氏(別名ファーマーJ)が立ち上げました。このコンセプトの発端は、金融マンとして多忙な毎日を過ごしたレカティ氏自身の経験に基づいています。彼が当時食事に求めていた「早くて、手頃な価格で、ヘルシー」をコンセプトに、ロンドンのオフィス街の込み合うランチタイムで高評価を得たとのことです。ファーマーJはマンハッタンの忙しいオフィス街でも同様に受け入れられるでしょう。
野菜だけでは物足りない人へ
食材は可能な限り地産にこだわり、店内で一から調理されています。野菜を中心としながらもグラスフェドビーフを使用したステーキなど本格的な肉料理を取り入れ、豆腐などの植物性タンパク質も選択肢に加えるなど、しっかりとした満足感を提供しようとしている点が、ファーマーJのメニューの特徴です。
アメリカにも腸活ブーム到来
メニューの味付けに注目すると、欧米での発酵食品ブームを取り入れ、アジア食材が欧米でなじみのあるものになっていることが伺えます。ゴマを散らしポン酢で味付けしたグリルブロッコリー、味噌コールスロー、味噌ナス、メインディッシュのサーモンはコチュジャンで味付けされています。
アメリカでもいま“腸活”はトレンドで、発酵食品が注目される中、味噌やキムチはアジア系スーパーのみならず、一般的なスーパーの棚にも置かれるようになってきています。
ファーマーJ1号店は現在平日のみの営業で、コンセプト通り、オフィスワーカーのランチ・ディナー需要を意識した運営がうかがえます。今後はニューヨーク市内に店舗を拡大し、東海岸全域、更には他のアメリカ主要都市や郊外にも展開予定です。
<FTJ Comments>
ファーマーJのプレートをみると、主食・主菜・副菜をバランスよく組み合わせる構成で、日本の弁当文化とも共通点が多いです。こうした“トレー型・カスタマイズ型”の食事は、日本の弁当文化とも親和性が高く、今後は日本発コンセプトの海外展開にも可能性がありそうです。
一方で、日本式の弁当販売の実例はアメリカにもありますが、“作り置き”や“事前予約”の販売方式がアメリカの消費スタイルと合わず、大きな広がりに至っていません。アメリカでは料理を自分で温め直すのではなく、暖かいままで手元に届くフードデリバリー、または温かいものを自分で選ぶデリスタイルが主流です。こうした"出来立て"と"カスタマイズ型"が重視される消費スタイルに合わせ、従来型の弁当を再構築することが求められそうです。
情報元
British concept Farmer J brings its trays to New York City(Nation's Restaurant News)
This popular London lunch spot just opened its first-ever U.S. location in NYC(TimeOut New York)
「BentOn(べんと・おん)」ウォールストリートのランチ激戦区進出(J-Net 21)
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