

「磯丸水産」や「サンジェルマン」などを傘下に持ち、国内外でレストラン事業を手掛けるクリエイト・レストランツ・ホールディングス(CRH)は今年7月、米国で同グループとして3件目となるレストラン事業の買収を完了しました。
買収したのはミネアポリスを拠点とするNova Restaurant Group(ノヴァ・レストラン・グループ)が運営していたカジュアルダイニング「Hazelwood Food and Drink(ヘーゼルウッド・フード・アンド・ドリンク)」をはじめ、「Pier Five Hundred(ピア・ファイブハンドレッド)」、「Tavern 4&5(タバーン4&5)」の3ブランド計6店舗です。CRHによると、買収額は約37億4000万円です。
CRHは北米におけるM&Aを通じた事業基盤拡大を中期経営計画における成長戦略の重要な柱のひとつとしています。また、北米M&Aでは、「日常」「定番」「地域密着」の業態を重視しています。
同グループの北米M&A部門責任者は、アメリカでのM&A戦略について「私たちは買収したブランドを生涯にわたって所有する考えのもとに、適切な判断と投資を行います」と述べ、長期保有を前提とした投資アプローチを示しています。また、買収後の運営方針についても、ブランドや人材を大きく変えず、時間をかけて育てる方針です。
これは短期間での成長や一定期間内の投資回収を目指すアメリカのプライベート・エクイティ(PE)の手法とは対照的だとレストラン・ビジネス・オンラインは指摘しています。
1999年にお台場でレストラン事業を開始したCRHは、画一的なチェーンによる店舗拡大ではなく、立地特性・顧客属性に合わせて、カジュアルなフードコートや居酒屋、ディナータイプのレストラン、ベーカリーなど多様な店舗を企画・開発し、運営するスタイルです。各ブランドの独自性や強みを活かす「グループ連邦経営」方式を採用しています。このように日本で培ってきたブランドの独自性や強みを活かす経営理念が、米国での長期保有型のM&Aにも反映されています。
今回は、クリエイト・レストランツ・ホールディングスのアメリカでの3件目の買収のニュースから、同社が日本で培ったブランドの独自性を活かす経営理念、および長期保有型のレストラン投資が、アメリカのPEとは対照的なM&A手法として報じられていることを取り上げました。
CRHは創業当時から、当時主流だったチェーン理論による店舗拡大とは異なるスタイルを取ってきましたが、すべてのブランドを直営で展開しているわけではありません。一部ブランドではフランチャイズシステムを採用しており、ブランドや地域によって拡大手法を変えている点は、フランチャイズタイムズジャパンとして注目したいところです。
例えば、「MACCHA HOUSE」は日本国内でグループ内FCによる出店例があるほか、海外ではシンガポール子会社をFC本部として、インドネシアの現地企業によるFC展開を始めています。
CRHは、ブランドや地域の特性に応じて、M&A、直営、フランチャイズといった拡大手法を使い分けているようです。
情報元:
How this Japanese company thinks differently about restaurant M&A
Create Restaurants Group just made its third U.S. acquisition with the purchase of Hazelwood Food and Drink. What to expect? Not much change.(Restaurant Business Online)
当社米国子会社による事業譲受に関するお知らせ(Create Restaurants Holdings Inc.)
「2024年2月期第1四半期決算(補足説明資料)」出退店及び店舗数について(Create Restaurants Holdings Inc.)
「2026年2月期第3四半期決算(補足説明資料)」2.トピックス③ ~海外事業の拡大~(Create Restaurants Holdings Inc.)
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