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スピンオフブランド「CosMc’s」で得た学びをマクドナルドへ還元

August 15, 2025

米国マクドナルドは外食産業で勢いのある飲料カテゴリーに注目し、スピンオフブランドCosMc’s(コスマック)を2023年12月にイリノイ州とテキサス州にオープンしましたが、今年5月に翌月の下旬から順次閉鎖すると発表しました。これはマクドナルドが飲料カテゴリーを放棄したということではなく、このスピンオフブランドで得た学びをマクドナルドの店舗に反映していく前向きな取り組みへの第一歩です。

ほぼ全ジャンルのドリンクメニューを提供してきたコスマック

米国マクドナルドは今年の第一四半期の決算期に、既存の数百店舗でコスマックにインスパイアされたドリンクのテスト導入を示唆していました。アメリカ飲料業界は、コーヒーのみならず、ティー、スムージー、カスタムドリンク、スペシャリティードリンクなど成長が拡大している分野です。コスマックのメニューを見ると、アイスティー、レモネード、コールドブリューコーヒー、スラッシー、フラッペをベースとしたシグネチャーメニューにコスマックオリジナルのシェーク、トッピングメニューとしてタピオカや複数のフレーバーシロップ、フレーバーショットを取り揃え、ほぼ全ての飲料カテゴリーを市場調査してきたと言えます。

コスマックの教訓とは

今回マクドナルドは、ウィスコンシン州、コロラド州、その周辺地域の500以上の店舗で新ドリンクメニューのテスト販売を9月2日から開始すると発表しました。一時はドライブスルーで4時間待ちの列を作るほど好調のコスマックでしたが、開始1年半後の閉鎖に踏み切りました。では、コスマックからの学びは何だったのでしょうか。マクドナルドは当初、近年流行りのドリンクメニューを既存店でテストするとオペレーションが複雑になり、運営に支障をきたすと考えていたようです。しかし実際には、コスマック来店者の80%がカスタマイズを選ばず、既製レシピのメニューを選ぶことがわかりました。

プチ贅沢を満たす、スペシャリティードリンク

アメリカでも特に若者を中心として日常にプチ贅沢を求める人が増えています。「飲料分野では、特にZ世代を中心に、冷たく風味豊かなドリンクをご褒美として選ぶ人が増えており、大きな勢いを感じています」と、米国マクドナルドのチーフ顧客体験・マーケティング責任者、アリッサ・ブエティコファー氏は述べています。「これは、米国のお客様の変化し続ける嗜好に対応し、午後のリフレッシュや軽食タイムといった新たなシーンで我々が活躍できる絶好の機会です」。

米国マクドナルドの飲料カテゴリー責任者チャーリー・ニューバーガー氏は今回の取り組みについて、「我々は単に新しいドリンクメニューを追加したのではありません。マクドナルドの従来からの楽しみ方に自然にフィットする、グローバルな飲料プラットフォームを進化させています。迅速に対応し拡大できる体制が我々にはあります。アメリカ市場の初テストがグローバル展開に進む大きな一歩となります」とコメントしています。

情報元

After CosMc’s, McDonald’s Brings Lessons to In-Store Drink Menu Test(QSR Magazine)

Something Bold (and Delicious) is Brewing at McDonald’s: A First Sip into the Future of Beverages(McDonald's)

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