

人々が家族や友人との思い出作り、新しいスキルの習得を求めている昨今、体験型フランチャイズが人気を集めています。ボウリング、ピックルボール、シミュレーションゴルフ、ペイント&シップ、斧投げや料理教室など、デートや社員同士の絆を深めるためのユニークなアクティビティが沢山あります。
そんな中、ポール・ヘイズとケリー・ヘイズ夫妻はユニークなアクティビティのひとつとして、Cheeseology(チーゾロジー)というチーズ作り体験のフランチャイズを開始しました。いま東京にもできつつある、絵画やアート体験をしながらワイングラスをくゆらせ談笑するような体験のチーズメイキング版で、チーゾロジーでは月替わりで違うチーズとワインを楽しめます。
昨年スタートしたチーゾロジーですが、始めは厳しいスタートでした。「オープンさせれば人が来るだろうと思っていましたが、大間違いでした」と夫のポールさんは振り返ります。マーケティングもPRもせず、過剰な人員配置をしていましたが、その後見直しを図るもマーケティング会社に多額を費やし、結局はマーケティング担当を雇い入れ、シンプルが一番だと気付いたと言います。「暇な時間帯に若手のスタッフに写真や動画を撮ってもらい、SNSに投稿してもらえばいいんです」。そしてチーゾロジーのインスタアカウントは、1拠点オープンしただけで、1万フォロワーを達成しました。
チーゾロジーはチーズも販売しており、スタジオ内には世界各地の乳製品を取り扱うショップを併設しています。また、地ビールやスナック類も販売しています。ところが、ヘイズ夫妻は、チーゾロジーを始めるまでチーズやワインについて全く知識がありませんでした。ナパバレーでチーズ作りを体験し、タンパにも同じようなコンセプトが欲しいと思ったのです。
「チーズを作りながらワインを飲むのはとても楽しくて、でも何か物足りなさがありました」とヘイズ氏。それなら専門家から教えてもらえる以上のことがあるでしょうか?チーゾロジーではスペシャルティチーズ業界で20年以上の経験を持ち、The People's Cheeseというチーズビジネスのコンサルティング会社を経営するリズ・ソープ氏を迎えました。
チーゾロジーはまず、地元のブリュワリーを間借りし、テスト的にグループ向けのチーズ作り教室を実施してみました。1クラスあたりの金額を$80~115に設定し、2人で参加できるオプションや、ワインテイスティングやシャルキュトリーのオプションを$15~35に設定しました。チーゾロジーに来る生徒たちはリコッタ、ブラータ、モッツアレラなどのチーズや、ピザ、シャルキュトリーボードの作り方を習えます。また、プライベートパーティーの予約も可能です。
チーゾロジーを始めて約1年半後にフランチャイズをスタートしました。タンパを訪れる観光客からの問い合わせも増えていますが、チーゾロジーのゴールは地に足を着けたより堅実的な経営を目指しているとヘインズ氏は言います。今年フランチャイズ契約締結は期待が薄いようですが「来年こそ、追い風になるでしょう」。
チーズ販売のフランチャイズはいくつかあっても、チーズ作り教室のフランチャイズは今のところ見つかりません。しかし、体験型フランチャイズに注目が集まっています。
アートの体験型フランチャイズペイント&シップの大手は、2024年に約5600万ドルを売上げ、130拠点を展開する「ColorMe Mite(カラー・ミー・マイン)」、昨年4600万ドルを売上げ、200拠点以上を展開する「PaintingWith A Twist(ペインティング・ウィズ・ア・ツイスト)」、70カ所を展開する「Pinot’sPalette(ピノズ・パレット)」は2700万ドルを売上げました。
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*この記事の全文オリジナルは、Franchise Times(英語版)
Florida-based Cheesemaking Concept Looks to Take Experiential Brand Nationwide をご覧ください。
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