

アメリカの飲食および外食産業の調査会社Technomicによると、アメリカ人が2025年にレストランでハンバーガーに費やした金額は1264億ドルで、2021年からわずかに増加しています。Nation’s Restaurant Newsは、最近のハンバーガーのシンプル回帰トレンドを取り上げ、過剰なトッピングや大型化から一転し、シンプルな構成でひねりを加えた提供方法などで顧客を惹きつけていると報じています。
例えば、3,500店舗を展開するSonic Drive-In(ソニック・ドライブイン)は今年1月に、玉ねぎ、チーズ、ピクルスに、レタス、トマト、ケチャップ、マヨネーズといったベーシックな具材の“オールアメリカン・ソニックスマッシャー”を発売しました。
また、Bobby’s Burgers(ボビーズ・バーガー)を10店舗経営するセレブシェフ、ボビー・フレイ氏によると、少々型破りなハンバーガーだとしてもシンプルさが鍵になると話しています。「薬味や調味料に関しては、引き算が良いのです」。イタリア系アメリカ人のフレイ氏がボビーズ・バーガーで最近発表した“リトルイタリーバーガー”は、モッツァレラチーズ、スパイシートマトソース、パルメザンチーズ、ルッコラ、パティと構成は基本的にチーズ、トマトソース、葉物野菜、パティとシンプルなバーガーです。
このように、最近のハンバーガーの構成はシンプルさが主流になっています。しかし、SNS上のプレゼンテーションは重要な要素です。“のびるチーズ”トレンドでバズったのはカジュアルダイニングChili’s(チリーズ)ですが、これに便乗するかのように、Applebee’s(アップル・ビーズ)は1月に“OMチーズバーガー”を発売し、SNSのトレンド入りを目指しているようです。このバーガーも構成はシンプルで、ビーフパティ、アメリカンチーズ、ベーコン、スパイシーハニーマスタードです。しかしバーガーはチーズがぐつぐつした熱々のスキレットで提供されるのが特徴です。
今最も流行しているトッピングは、ハンバーガーのトッピングとして極めて典型的な玉ねぎだと前述の調査会社Technomicが報告しています。今年1月だけでもカジュアルダイニングチェーンのRed Robin(レッド・ロビン)が、アメリカンチーズ、フライドオニオン、マヨネーズを挟んだシンプルなメニューを発表し、シェイクシャックでもコリアンバーベキューがテーマの期間限定商品ラインナップのひとつに、フライドオニオンをトッピングしたメニューを発表しました。
こうした流れの中で、シンプルさと品質、付加価値を体現するブランドとして注目されるのが、2011年創業のBurgerFi(バーガーファイ)です。同ブランドは抗生物質やホルモンを投与していないビーフを採用し、シンプルな構成を維持しながらも、素材の質で差別化を図っています。和牛バーガーやプラントベース商品、チキンサンドなど、プレミアム感やトレンドをとらえていますが、バーガーファイの1番人気はやはりクラッシック・チーズバーガーです。毎日店舗で人の手で下ごしらえされたオニオンリングもサイドメニューに並んでいます。このように、シンプルな構成を維持しながら付加価値で差別化するバーガーファイは、現在のバーガー市場の方向性を象徴しています。
日本市場においても、グルメバーガーの高価格化と廉価なファストフードとしてのハンバーガーの二極化が進む中、” シンプルだが高品質”というポジションには依然として成長余地があると考えられます。
また、メニュー構成のシンプル化はオペレーションの効率化や提供スピードの向上にもつながるため、フランチャイズ展開との親和性も高いです。
アメリカでのハンバーガーのシンプル回帰はしかし、単純な原点回帰ではなく、付加価値をどこでつけるか、という潮流でもあるように見えます。
情報元
Burgers go back to basics — with a twist (NRN)
I Tried Shake Shack’s Latest Korean-Inspired Menu, and My Favorite Item Took Me by Surprise (Food Network)
BurgerFi
https://www.burgerfi.com/
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