

ハイエンドで活気あるレストランやラウンジを国際的に運営するThe ONE Group(ザ・ワン・グループ)が日本発の鉄板焼きレストランBenihana(ベニハナ)とその姉妹ブランドRA Sushi(RAスシ)を3億6500万ドルで買収したのは2024年の春のことでした。
2025年1月〜6月のベニハナの店舗平均売上は若干のプラス成長を記録した後、第3四半期は前年比で4%減少しています。理由はメニュー価格を5%値下げしたのとカリフォルニア店の来客数が一時的に少なかったことによりますが、ベニハナは依然ザ・ワン・グループの売り上げを牽引しています。
ザ・ワン・グループではベニハナをマニアックなカルト的人気ブランドではなく、より影響力のあるレストランブランドにしようとしています。この変革の一環として、店舗内装を一新しました。
鉄板焼きテーブルのスペースを確保し、各店舗2~3台鉄板焼きテーブルを増設することでピーク時の収容人数を増やし、店内装飾を明るくモダンにしました。更にテイクアウト専用カウンターを追加するなど、サービスとスピードを改善し収益向上を目指します。今後の新規店舗もこの店舗デザインを導入することで、年間売上800万ドル、利益率20%台半ばを達成できると同社は考えています。
FC店舗は2024年末時点で全米のベニハナ81店舗中わずか8店舗ですが、ザ・ワン・グループはこれを400店舗に拡大する計画です。マニー・ヒラリオCEOはベニハナのクイックサービス業態Benihana Express(ベニハナ・エクスプレス)のFC展開について以下のように言及しています。
プロトタイプ店舗は約28坪で鉄板焼きテーブルはありません。初期投資$50〜$60万ドル、年間店舗売上を$1ミリオン〜$1.5ミリオンに設定し、ロイヤルティ支払い後の経常利益として15〜20%を見込んでいます。今年初めにマイアミにオープンしたベニハナ・エクスプレスは、さらなる店舗開発を進めています。
ヒラリオCEOによると、カリフォルニア州、特にベイエリアでのフランチャイズ契約がほぼ完了しているとのことです。
ベニハナはまた、現在3つのプロスポーツスタジアムで営業しており、空港やアリーナへの出展も検討中で、これまでとは異なる場所での開店を進めています。2025年9月現在、ベニハナは85店舗を展開しています。
情報元
Benihana’s Modern Makeover Drives Record Sales and Franchise Momentum(FSR Magazine)
Benihana Preps for 400 Locations as it Builds Franchising Machine(FSR Magazine)
The ONE Group Plans to Grow Benihana from Cult Favorite to Powerhouse(FSR Magazine)
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