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米国飲食サービス、注目すべき3カテゴリ

June 4, 2025

Technomic 社が年次で発表するTechnomic Top 500(テクノミック・トップ500)は、米国のレストランチェーン上位500社をシステム売上高でランク付けしたものです。そのテクノミック・トップ500によると2024年はレストラン業界にとって厳しい年でした。米国レストランチェーンの平均売上成長率はわずか3.1%でしたが、一方で、いくつか傑出したカテゴリーがありました。

テクノミックの報告によれば、スターバックスやマクドナルドといった大手老舗チェーンは業績不振に直面し、ハンバーガーやピザといった往年のファーストフードは成長停滞、売上減少に見舞われました。一方で、消費習慣の変化により、飲料、スナック、アジア料理分野で新興ブランドが勢いを増しています。

<注目すべき飲食分野>

中規模、および新興飲料ブランド:
スターバックスの売上は2024年に減少傾向にあったものの、中規模および新興コーヒーチェーンが活況です。なかでも7Brew(セブン・ブリュー)は現在、アメリカで最も急成長しているチェーンで、2024年に売上高は163%増加し、店舗あたりの成長率は脅威の78%でした。しかし、中規模コーヒーチェーンでアメリカ人たちを惹きつけているのはセブン・ブリューだけではありません。カリフォルニア州サンディエゴ発のBetterBuzz Coffee(ベター・バズ・コーヒー)は売上高成長率で第6位にランクインしています。その他、売上高と店舗数の成長率が好調なチェーンとしてはElliano’s Coffee Company(エリアノズ・コーヒー・カンパニー)、Foxtail Coffee Co.(フォックステール・コーヒー・カンパニー)、Ziggi’s Coffee(ジギーズ・コーヒー)があり、いずれもトップ500チェーンの平均売上げ成長率の10倍以上を記録しています。

トップ500チェーンの中で最も急成長している10ブランドのうち4つは飲料に特化しており、その背景には、若年層の消費者たちが食事時間外のスナックや飲料を求めて外食産業に目を向ける傾向が強まっていることがあり、飲料部門の勢いが浮き彫りになっています。

新興アジア系カテゴリー:
トップ500の中で最も驚くべき成長分野の一つは、韓国料理やハワイ料理といったアジア系サブカテゴリの急成長です。店舗数で急成長を遂げた上位5ブランドのうち2つは、フルサービスのアジア系チェーンKPOTKorean BBQ & Hot Pot(Kポットコリアン・バーベキュー&ホットポット)で、店舗数が73%増加、Kyuramen(キューラーメン)は店舗数が62.5%増加しました。

中華料理レストランPFChang's(PFチャン) や 鉄板焼きのBenihana(ベニハナ) など老舗ブランドが2024 年に苦戦する一方で、ラーメン、火鍋、自分でトッピングを選んで作る丼ものなど、話題性のあるメニューを持つ新興ブランドが遥かに好調でした。アジア料理カテゴリーの上位5ブランドはすべて売上高が25%以上増加し、ラーメン、鍋料理、炒め物、ハワイ料理、寿司など、幅広い顔ぶれとなりました。中でも特に目を引くのは、60店舗を展開するハワイアンスタイルのファストカジュアルブランド、Mo'Bettah's(モーベターズ)です。

ホットチキン:
今最も話題のプロテインであるチキンカテゴリの競争激化は、既に周知の事実ですが、そのチキンカテゴリの中でもホットチキンが大きなトレンドとして浮上しています。トップ500チェーンの中で、売上高成長率上位5位のうち2つはホットチキンブランドで、HangryJoe’s Hot Chicken(ハングリー・ジョーズ・ホットチキン)とDave’sHot Chicken(デーブズ・ホットチキン)です。デーブズ・ホットチキンはホットチキン分野の牽引役的存在でしたが、現在、新興のハングリー・ジョーズが競合を圧倒しています。ハングリー・ジョーズ・ホットチキンは2024年に販売数90%増を記録しました。ホットチキンブランドの成長はチキンカテゴリの中でも際立っており、チキンウィングのWingstop(ウィングストップ)やチキンフィンガーのRaisingCane’s(レイジング・ケーンズ)よりも急速に成長しています。

情報元

3 growing foodservice categories to watch(NRN)

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