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【NY便り】人間にも地球にも優しいカーボンニュートラルなレストラン Le Botaniste

I Fujita International

ニューヨークで最初のオーガニック・ヴィーガン・カーボンニュートラルのクイックレストランLe Botaniste(ル・ボタニスト)は、東京に3店舗、世界中に260店舗展開しているベーカリー「Le Pain Quotidien(ル・パン・コティディアン)」の創業者でシェフのアラン・クーモン氏がベルギーで始めたレストランです。ル・ボタニストの1号店は2015年9月にベルギーのゲントにオープンしました。ゲントはヨーロッパのベジタリアン天国として知られ、2050年までに100%カーボンニュートラルを達成するという目標を掲げています。2016年にニューヨークのアッパーイーストサイドで2号店をオープンし、現在ベルギーの2店舗とニューヨークの5店舗を展開しています。

店内は19世紀の薬局をイメージした空間で、白衣を着たスタッフが出迎えてくれ、カウンターにはホーロー鍋とカラフルなトッピング用の具材が並びます。よくあるカスタムボウルの店と似ていますが、ディスプレーやプレゼンテーションが少し違います。スタッフがこれから私のための一皿を調剤してくれそうな期待感があります。ファストカジュアルで野菜中心のメニューといえばサラダボウルが主流ですが、ル・ボタニストでは煮込み料理が中心のボウルを提供しています。サラダと違って温かいので、食後のほっとする感覚は、これから始まるニューヨークの厳しい冬にはぴったりかもしれません。

ル・ボタニストの哲学は「Let food be the medicine(食べ物を薬に)」で、日本人には馴染み深い「医食同源」や「薬膳」のようなコンセプトです。更にル・ボタニストがユニークなのは、それぞれのメニューに動物由来の食材を使用した場合と比較し、どれくらいCo2の排出が少ないかを表示しているところです。食品にカロリー表示があることで、なんとなく摂取カロリーを気にしてしまうようにCo2の排出量が表示されていると意識してしまうものです。またこの数字は環境コンサルティング会社CO2logicがル・ボタニストの各レシピから算出した確証のある数字です。こうしてル・ボタニストではサステナブルな社会に向けて、人々の行動変容を促す取り組みにも真摯に向き合っていることが分かります。

身体にも地球にも優しいル・ボタニストのメニューはアメリカのチリコンカンをはじめ、モロッコ、チベット、イタリアの煮込み料理からインスパイアされたメニューが並びます。今回私はベジタブル・タジンをオーダーしました。茹でたキヌアとジャガイモに、根菜が主な具材の酸味あるモロッコ風シチューをかけて提供してくれます。更にニンジンと大根のなます風のものやスプラウトをトッピングしてくれ、見た目にも鮮やかなボウルです。じっくり煮込まれた野菜は野菜本来の味と旨味が凝縮され、満足感があります。陶器のボウルで提供するのも、お店のこだわりだそうです。日本食にはない味わいですが、煮込み料理に親しみがある日本人にとってはどこか懐かしさを感じるコンフォートフードでした。

ル・ボタニストは現在ヨーロッパ限定で加盟店を募集中です。

 

https://lebotaniste.eu/en/home/

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